「有機農業が注目されているけれど、なかなか普及しないのは何故?」
「日本は、有機農業に向いていないって本当?」
そもそも「有機農業」とは、化学肥料や農薬などを使用せず、環境や食の安全に配慮した農業のこと。
世界的に「オーガニックブーム」が広がりを見せていますが、日本ではなかなか普及していないのが現状です。
大きな注目を集めながらも、日本で有機農業が普及しないのはなぜなのでしょうか?
そこで本記事では、有機農業とはどのようなものなのか、日本で普及しない理由やメリット・デメリットについて詳しく解説していきます。
そもそも「有機農業」とは?

そもそも有機農業とは、どのような農業のことなのでしょうか?
有機農業とは、原則として化学的に合成された農薬や肥料・遺伝子組換え技術を使用せず、自然の力を活かした方法で行う農業のことです。
土壌の持つ力を最大限に引き出し、農業生産に由来する環境への負荷を低減しながら、持続可能な生産システムの確立を目指しています。
有機農業で生産された農産物には、農林水産大臣が定めた基準に従って生産されたことを示す有機JASマークが付与されます。
これは、消費者が安全・安心な農産物を選ぶための信頼の証!
食料の安全保障と環境保全の観点から、その重要性が益々高まってきています。
日本で有機農業が普及しない理由
近年日本では、有機農業への関心が高まっているにも関わらず、なかなか普及しないのはなぜなのでしょうか?
日本で有機農業が普及しない主な理由には、下記の3つがあります。
- 有機JAS認証を取得するのが難しい
- 日本特有の気候や病害虫の問題
- 農家の人手不足
ひとつずつチェックしていきましょう。
有機JAS認証を取得するのが難しい
日本では「有機」と表示するために「有機JAS認証」が必須です。
認証には最低2年以上の農薬・化学肥料不使用の記録管理が必要で、検査・更新にもまとまった費用がかかります。
小規模農家が多い日本では、この手間とコストが大きな負担となり、参入の障壁になっているのです。
日本特有の気候や病害虫の問題

日本は高温多湿で、病害虫が発生しやすい環境です。
有機農業では、使用できる農薬が限られるため、病害虫対策に多大な労力が必要となります。
除草剤も使えないので、雑草管理に人手やコストがかかり、効率的な栽培が難しくなってしまうでしょう。
農家の人手不足
わが国の農家の多くは「小規模経営」であることが特徴のひとつ。
家族経営や個人経営が主流です。
少子高齢化や後継者問題も伴い、常に人手不足の農家が多くなっています。
特に有機農業の場合には、化学農薬を使用しないため、雑草対策や病害虫対策などに手間がかかってしまうのです。
自らの手で行わなければならない作業が多く、管理するのに膨大な時間を割くこととなってしまいます。
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有機農業のメリット
有機農業には、どのようなメリットがあるのでしょうか?
- 環境への負荷低減
- 安全性が高い
- 新しいビジネスチャンスに繋がる可能性
それぞれ解説していきます。
環境への負荷低減
有機農業のメリット1つ目は、環境にかかる負荷が少ないことです。
これは、化学物質の不使用と土壌の健全化という2つの側面から実現されていることです。
有機農業では、化学的に合成された農薬や肥料を原則使用しません。
そのため、農地からの流出による河川や地下水の水質汚染を防ぎ、農薬の拡散による生態系への悪影響を最小限に抑えることができます。
特に、多様な生物を育む環境保全に貢献しているといえるでしょう。
また、堆肥などの有機物を積極的に施用することで、土壌の物理性が改善される点もメリットのひとつ。
これによって、水はけや保水性が向上し、土壌の浸食(流出)を防ぎます。
さらに、土壌中の炭素貯留量が増加するため、大気中の二酸化炭素を土に閉じ込める効果が期待されているのもポイント。
地球温暖化の抑制にも貢献しています。
安全性が高い

有機農業のメリット2つ目は、安全性が高いことです。
有機農業は、化学的に合成された農薬や肥料・遺伝子組換え技術を原則使用しません。
このため、農産物に化学農薬が残留するリスクを極めて低く抑えられる点が、安全性が高いとされる最大の理由となっています。
特に、健康志向の高い消費者や、農薬の影響を受けやすい乳幼児のいる家庭にとって大きなメリットといえるでしょう。
また、有機農業で生産されたことが認められた農産物には、国の定める厳しい基準を満たしている証として「有機JASマーク」が付与されます。
「有機JASマーク」は、生産から出荷に至る全ての工程で第三者機関による厳格な検査・認証が行われていることを示しているため、食品のトレーサビリティ(追跡可能性)と信頼性が確保されているのです。
そのため、消費者は安心感を持ち、明確な基準で安全な食品を選ぶことができます。
新しいビジネスチャンスに繋がる可能性
有機農業は、新しいビジネスチャンスに繋がる可能性を秘めています。
現在、日本では、健康志向や環境意識の高い消費者が増加傾向。
有機JASマーク付きの農産物に対しては、多少高価でも購入したいという強い需要があります。
この需要に応えることで、農家は慣行栽培品よりも高い付加価値を付けた販売が可能になり、収益性の向上につながるはずです。
また、非規格品(規格外野菜)の活用や、有機農産物を原料とした加工食品やベビーフード・飲料水や化粧品といった異業種との連携による新商品の開発も拡大しています。
さらに、スマート農業の技術を有機農業に応用することで、人手不足やコスト高といった有機農業特有の課題を解決!
効率的かつ安定的な大規模生産を実現するビジネスモデルも生まれつつあります。
それだけでなく、有機農産物だけを販売するイベントなども注目を集めているため、新たなビジネスチャンスにつながることもあるでしょう。
有機農業のデメリット
続いて、有機農業におけるデメリットについても確認しておきましょう。
- 生産効率と収穫の問題
- 労働負荷とコスト増大
- 販売ルートが少ない
順番に解説していきます。
生産効率と収穫の問題
有機農業のデメリットには、生産効率と収穫の問題が挙げられます。
収穫量が不安定で、非常に効率が悪くなってしまうのです。
化学肥料を使用しないため、土壌の養分供給が緩やかになり、慣行栽培に比べて単位面積あたりの収穫量が少なくなる傾向があります。
また、病害虫が発生した場合、化学農薬のような即効性のある対策が取れません。
被害が拡大しやすいので、収穫全体を失うリスクが高まってしまいます。
さらに、除草剤が使えないことも理由のひとつ。
雑草対策は、手作業や機械除草に頼らざるを得ません。
これによって、作業時間の増加と人件費の上昇に直結してしまいます。
特に、経営規模が小さい農家の場合には、安定的な収益を得ることが難しくなるでしょう。
労働負荷とコスト増大

有機農業における「労働負荷とコストの増大」は、化学物質に頼らない生産方法による深刻なデメリットのひとつです。
化学的な除草剤を使用できないため、雑草対策は手作業や機械除草に頼らざるを得ず、この作業が労働時間の大幅な増加と人件費の上昇に直結してしまいます。
慣行栽培と比べて、有機農業は「労働集約型」になりやすく、大規模化や機械化による効率化が難しいのが現状。
高齢化が進む日本の農業において、非常に大きな課題となります。
化学肥料に比べ、有機肥料(堆肥など)は効き目が緩やかですので、品質の管理や調達・運搬にも手間とコストがかかってしまうのです。
また、資材の購入費だけでなく、有機JAS認証を取得・維持するための費用(審査料や更新料)も忘れてはいけません。
その結果、農産物一単位あたりの生産コストが押し上げられてしまいます。
販売ルートが少ない
有機農業のデメリット3つ目は、販売ルートが少ないことです。
手間やコストがかかるにもかかわらず、販売できる場所が限られているのは、大きな課題といえるでしょう。
販売ルートが限られていると、安定した収益を確保するのが難しくなります。
大手スーパーや卸売市場の多くは、大量で均質な商品を、継続的に求めているのが現状です。
そのため、少量かつ多品種生産となりやすい有機農産物は、主な流通ルートに乗りづらい傾向があります。
また、自然の力に頼る有機農業では、形や色・サイズが不揃いの商品が多いため、規格外野菜として分類されるケースも。
これによって、有機食品を取り扱っている流通や加工業者は、全体のおおよそ20%に留まっているのです。
まとめ|有機農業は工夫次第で普及する
本記事では、有機農業とはどのような農業なのか?日本で普及しない理由やメリット・デメリットについて詳しく解説してきました。
そもそも「有機農業」とは、原則として化学的に合成された農薬や肥料・遺伝子組換え技術を使用せず、自然の力を活かした方法で行う農業のことでしたね。
普及しない理由には、日本特有の気候や病害虫の問題、農家の人手不足などがあります。
また、有機JASマークの取得が難しい点も、普及しない理由のひとつといえるでしょう。
しかし、消費者の中には、安全性の高い「有機農産物」に関心を寄せる人も少なくありません。
販売ルートやコスト面の問題をひとつずつクリアできれば、有機農業が普及することも、そう遠い未来ではないのです。
有機農業にチャレンジしたいと思っている農家の方は、メリット・デメリットをしっかりと把握し、理想とする農業を実現させてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。以上、参考になると幸いです。

